Vol.13 山村浩二監督特集

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1周年記念特別企画
山村監督にインタビュー大募集中!(2016年8月24日〔水〕まで)


2016年9月 9日(金)
①Aプログラム 18:00~ ②Bプログラム 19:30~
2016年9月10日(土)
①Aプログラム 13:30~ ②Bプログラム 15:00~ 

 

一般(1ドリンク付)…1プログラム 1000円/2プログラム 1300円
高校生以下(ドリンク別)…1プログラム 500円/2プログラム 800円

 

ブックカフェギャラリーQuiet Holiday
〈JR・山陽姫路駅より姫路城方面(北)に向かって徒歩約10分〉

 

PROGRAM

●Aプログラム【20世紀】
 水棲ひゃっかずかん遠近法の箱キップリングJr.カロとピヨブプト「あめのひ」バベルの本どっちにする?
●Bプログラム【21世紀】
 頭山おまけ年をとった鰐こどもの形而上学鶴下絵和歌巻古事記 日向篇five fire fish鐘声色彩幻想

 

『Animation Runs! vol.13』のチラシダウンロードはpdfコチラ(PDF4.5MB)
※開催概要確認等にご活用ください。


◆山村浩二監督プロフィール


 

『水棲』

Aquatic1(C) Yamamura Animation


小川のせせらぎ、流れるリンゴ、水に映った空の中、自分自身の影がメタモルフォーゼし、無数の魚の幻影が、現われ消える。
透過光と粘土で描いたアニメーション。
【5′21″/1987】


演出・アニメーション・美術:山村浩二
音楽:黒沢潤


〔受賞歴〕
ハイビジョン推進協会会長賞:ハイビジョン・アワード’92


 

『ひゃっかずかん』

J-E-pictionary01(C) Yamamura Animation


日本語は、「あ」から始まり、「ん」まで、英語は、「A」から始まり「Z」まで、しりとりをパラレルに展開していく。
あり→りりく→く…、ANT→TAKE OFF→F…。
言葉にあわせて絵が技法と共に変化していき、アニメーションの技法の「百科図鑑」にもなっている。
【12′00″/1989】


演出・アニメーション・美術:山村浩二
音楽:黒沢潤


〔受賞歴〕
審査員特別賞:イメージフォーラムフェスティバル’90


 

遠近法の箱

(C) Yamamura Animation


ビル、カラス、溢れるバーコード、同じ姿のサラリーマン、買い物をする女性等、現代の都市を象徴するような画一化され、過剰で過密なイメージが、凝縮されているアニメーション。
加工した写真、動画、立体物、透過光などの技法をマルチプレーンの線画台上でコラージュし、独特の一体感と圧縮感を持つ空間の表現に挑戦した作品。
 
【4′10″/1990】


演出・アニメーション・美術:山村浩二
撮影:秋吉信幸
音楽:上野耕路


 

キップリングJr.

(C) Yamamura Animation

主人公のキップ・キップリングとパパとママ、そしてロッグひきいる3人組の楽団が織り成す叙情豊かなアニメーション。
人形を特殊な処理で動画にする新しい技法を使って、今までに見たことのなかったような画面空間が展開される。
【13′58″/1995】


演出・アニメーション:山村浩二
撮影:秋吉信幸
音楽:シジジーズ
製作:こどもの城/ヤマムラアニメーション


〔受賞歴〕
特別名誉賞受賞:シカゴ国際児童映画祭


 

『カロとピヨブプト「あめのひ」』

(C) Yamamura Animation

カロが、雨の中を泳いでいるサカナを見たと、ピヨブプトに話すのですが、ピヨブプトは信じてくれない。
カロは怒ってケンカのようになってしまいますが、しだいに、二人の言葉のイメージがひろがって行って…。
【4′20″/1992】


演出・アニメーション・美術:山村浩二
撮影:秋吉信幸
音楽:シジジーズ
声:カロ・須藤 隆/ピヨブプト・冷水ひとみ
NHK「プチクレイ」で1993~放送


〔受賞歴〕
アニメーション映画最優秀監督賞:シカゴ国際児童映画祭
プラハ賞:ズーリン国際映画祭
子ども向けのアニメーション部門第2位:第5回国際アニメーションフェステイバル広島大会


 

バベルの本

(C) Yamamura Animation


バスに乗り遅れた兄妹が、バス停のベンチに置き忘れられた古い本を手に取る。
ページを開くと突風が起こり、地響きと共にページからバベルの塔が生えてくる。
塔の中は、広大な図書館。
中の老人がページを捲る度、文字が幻獣に変化して…。
幻想文学者J.L.ボルヘスの「幻獣辞典」からインスパイヤされた作品。 
【5′05″/1996】


演出・アニメーション:山村浩二
音楽:シジジーズ
声:兄・並木嵩晃/妹・牧野由依
NHK教育『プチプチ・アニメ』にて1996~放送


〔受賞歴〕
TVアニメーション部門第1位:97 ソウルアニメーションエクスポ
第1位:シカゴ国際児童映画祭


 

『どっちにする?』

YourChoice !-02(C) Yamamura Animation


虫歯で髪の毛ボサボサのワニのラウル。床屋に行くか、歯医者に行くか、それともどっちも行かないか。
傘をもっていくか、行かないか悩むアルマジロのマジーロ。
“どっちにする?” か判断を迫られる出来ごとの数々。
子どもの自主性、判断力、決断力をテーマに、ジュニア・ディレクターズ’ とワークショップを重ねながら、子ども達のアイデアを取り入れて完成させたアニメーション。
【10′00″/1999】


演出:山村浩二/ジュニアディレクターズ
アニメーション・美術:山村浩二
音楽:須藤隆
音響:キタザトレイジ/笠松広司
製作:ヤマムラアニメーション
製作協力:電通
プロデューサー:澤茂樹


〔受賞歴〕
Children’s film 最優秀賞:オタワ国際アニメーション映画祭
奨励賞:ラピュタ・アニメーション・フェスティバル Vol.1 2000-ノルシュティン大賞
Children’s animation film 特別賞:第10回シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭
審査員特別賞:第4回ソウル国際家族映画祭
大人の審査員が選ぶ短編アニメーション第1位:シカゴ国際児童映画祭


 

 

頭山

(C) Yamamura Animation

ケチな男が拾って来たサクランボの種を食べたために、頭に桜が生えて、そこに花見客が訪れる。
花見客が騒がしくて桜の木を抜くと今度はその穴に水がたまって、海水浴客が集まってくる。
落語「あたま山」を現代、東京に舞台を移し、アニメーションで新解釈を試みた作品。
【10′00″/2002】


演出・アニメーション・美術・編集:山村浩二
語り・三味線:国本武春
脚本:米村正二
音楽:国本武春/シジジーズ
サウンドデザイン:笠松広司
製作:ヤマムラアニメーション


〔受賞歴〕
第75回アカデミー賞Ⓡ短編アニメーション部門ノミネート
グランプリ:アヌシー2003
グランプリ:第16回ザグレブ国際アニメーション映画祭
グランプリ:第10回広島国際アニメーションフェスティバル
※他多数


 

おまけ

(C) Yamamura Animation

「ヤマムラアニメーション図鑑」ロードショー公開のために特別に製作した小品集。
過去に作成した驚き盤や最新作『フィッシャーとドングリ』シリーズなど楽しい9つのプチ・アニメーション。
【2′16″/2003】


制作・演出・アニメーション:山村浩二
おと:北里玲二
製作:ヤマムラアニメーション


〔上映歴〕
第10回広島国際アニメーションフェスティバル
第3回台湾国際アニメーション映画祭


 

年をとった鰐

(C) Yamamura Animation

リュウマチに悩まされ嫌気がさした年をとった鰐は、孫を食べてしまい家族から追放される。
旅の途中で出会った蛸と紅海へと旅立つが、鰐は一晩に1本ずつ、蛸の足を食べ始める。
フランスの児童文学者レオポルド・ショヴォーの原作を忠実にアニメーション化した。
【13′00″/2005】


演出・脚本・アニメーション・美術・編集:山村浩二
語り:ピーター・バラカン
原作:レオポルド・ショヴォー「年をとったワニの話」(福音館書店/出口裕弘 訳)
サウンドデザイン:笠松広司
Music “BALANDA AND DOROT DANCES”
Recorded in SUDAN by DAVID FANSHAWE
CHAPPELL RML WORLD RECORDINGS “AFRICAN TRILOGY 2”
NICHION SOUNDS LIBRARY
製作:ヤマムラアニメーション


〔受賞歴〕
最優秀作品賞(グランプリ):飛騨国際メルヘンアニメーション映像祭
グランプリ(Best International Animation Film):第3回ビリニュス国際アニメーション映画祭-Tindirindis
優秀賞:平成17年度[第9回]文化庁メディア芸術祭(アニメーション部門)
※他多数


 

こどもの形而上学

(C) Yamamura Animation

数字頭のこども、顔を巻き取り携えるこども。
両目を魚がサポートしてくれるこども。
こどもの生態と哲学を、悲しみとユーモアを添えてスケッチする。
【5′08″/2007】


監督・脚本・アニメーション:山村浩二
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
編曲:冷水ひとみ
サウンドデザイン:笠松広司
製作:ヤマムラアニメーション
芸術文化振興基金助成作品


〔受賞歴〕
ONDA CURTA賞:モンストラ・リスボン・アニメーション映画祭
審査員特別賞:飛騨国際メルヘンアニメーション映像祭

優秀賞:文化庁メディア芸術祭


 

鶴下絵和歌巻

(C) Yamamura Animation

俵屋宗達が描いた全長13メートル56センチにおよぶ長い絵巻「鶴下絵和歌巻」(十七世紀)は、ムービングイメージを喚起するユニークな絵である。
この「鶴下絵和歌巻」の構造、俵屋宗達の意図を読み解き、アニメーションとして解釈して実験的な作品に仕上げた。
【1′55″/2011】


俵屋宗達 元絵(十七世紀)
原画・動画・彩色・監督:山村浩二
動画:中田彩郁/田中美妃
アシスタント:山村早苗
サウンドデザイン:笠松広司
ミキシング:斎藤健二 
製作:ヤマムラアニメーション


2011.12.5、NHKBSプレミアム「極上美の饗宴」シリーズ琳派・華麗なる革命(1)俵屋宗達「鶴下絵和歌巻」にて放送。


 

『古事記 日向篇』

(C)Koji Yamamura / NHK Enterprises

古事記とは、世界が誕生し神々が生まれ出ずるという創世神話から始まる、712年に編さんされた日本最古の歴史書である。そこから日向を舞台にした「禊」「天照大御神」「木花之佐久夜毘売」「海佐知山佐知」の4つのエピソードをアニメーション化した。
【映画祭用再編集版/12′07″/2013】


演出・脚本・アニメーション:山村浩二
語り:明石勇/遠藤ふき子
音楽:上野耕路
サウンドデザイン:笠松広司
動画:牧野惇(イアリンジャパン)/久保雄太郎
英語翻訳:ディーン島内
プロデューサー:土橋圭介
制作統括:山本展也
制作:NHKエンタープライズ


オタワ国際アニメーション映画祭(カナダ、2013.0918 -22)大人向けテレビ作品部門コンペティション
第17回文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 審査員会推薦作品
モンストラ リスボン国際アニメーション映画祭 国際短編コンペティション
ザグレブ国際アニメーション映画祭(クロアチア、2014.06.03 – 08)依頼制作作品部門コンペティション


 

five fire fish

(C) Yamamura Animation

iPadアプリ「 McLAREN’s WORKSHOP」のEtching on filmを使って即興的に制作。
ほとんどの動きが、偶然、マクラレンの音楽とシンクロした。
【1′29″/2013】


原画・動画・監督:山村浩二
制作・カナダ国立映画制作庁(NFB)


 

鐘声色彩幻想

(C) Yamamura Animation

Quartier des Spectaclesとカナダ国立映画制作庁のパートナーシップの枠組みで、ノーマン・マクラレンの1949年作品『色彩幻想』の抜粋を用い制作した作品。
『色彩幻想』にはノーマン·マクラレンとイブリン・ランバートが「ペインテイング」としてクレジットされている。
山村は、抽象画家でヤマムラアニメーションの共同設立者の妻Sanaeと一緒にペイントすることで、マクラレンとイブリンと同じコラボレーションを再現する。
35mmフィルムに直接に描かれた『色彩幻想』にならい、券売機用の長いロール紙に自由にドローイングを描き、マクラレンのように音楽にあわせ編集することで、視覚的音楽を構築する。
音楽は、「クリスマスクラッカー」と「クリスマス郵便はお早めに」と題されたマクラレンの初期作品から2曲を使用している。
鐘の音とオルガンの賛美歌によって、マクラレンの100年目の誕生を祝う。
【3′40″/2014】


製作:ヤマムラアニメーション
ペインティング:Sanae、山村浩二
音楽:「クリスマスクラッカー」
ミュジーク・コンクレート、作曲: M·ブラックバーン
オルガンソロ:R·フレミング
ギターソロ:エルドン・ラスバーン
「クリスマス郵便はお早めに」
作曲:エルドン・ラスバーン
パートナー: Quartier des Spectacles、カナダ国立映画制作庁


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山村浩二(アニメーション作家)山村浩二

1964年生まれ。東京造形大学卒業。

90年代『カロとピヨブプト』『パクシ』『バベルの本』など子どものためのアニメーションを多彩な技法で制作。
2002年『頭山』がアヌシー、ザグレブをはじめ世界の主要なアニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞、第75回アカデミー賞®短編アニメーション部門にノミネートされる。
『頭山』は、アヌシー国際アニメーション映画祭が選ぶ「アニメーションの一世紀 100作品」、「ASIFA50周年記念アニメーションベスト50」に選出される。また『カフカ 田舎医者』がオタワ、シュトゥットガルトなど7つのグランプリを受賞。

世界4大アニメーション映画祭すべてでグランプリを受賞、大藤信郎賞、広島での2度のグランプリ、文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞5回受賞など、国内外で80以上の賞を受賞。
2010年文化交流使としてカナダで活動。
2011年カナダ国立映画制作庁とのアジア初の共同制作アニメーションとして『マイブリッジの糸』が完成。
DVD作品集は日本、フランス、アメリカ、カナダ、韓国で発売されている。
2013年よりアニメーションストア&ギャラリーAu Praxinoscope(オープラクシノスコープ)を開設。
『雨ニモマケズ Rain Won’t』(今人舎)、『ぱれーど』(講談社)など絵本画家、イラストレーターとしても活躍。
『くだもの だもの』『おやおや、おやさい』『おかしなおかし』(共に文:石津ちひろ、福音館書店)はシリーズ累計50万部を超えるロングセラー。

2006年アジアアニメーション映画祭にて優秀アーティスト賞、2008年ブラチスラヴァ・アニメーション・ビエンナーレにてアルビーン・ブルノフスキー名誉メダル授与、2012年第30回川喜多賞受賞、2014年ヴィースバーデン市文化局賞受賞。
映画芸術科学アカデミー会員、日本アニメーション協会副会長、ASIFA日本支部理事、ヤマムラアニメーション有限会社代表取締役、比治山大学客員教授、東京造形大学客員教授、東京藝術大学教授。

【公式サイト】 ▶ http://www.yamamura-animation.jp/